決算書は5個見るだけでいいの?

会計

「決算書をもらっても、上から下まで数値がびっしりで嫌になる…」 そう感じていませんか?

社内や外部で経理セミナーを行うと、皆さん本当に真面目です。

渡された決算書資料を隅から隅まで全部見ようとします。

ですが、数値を見慣れている私ですら、端から全部見るのは苦痛です。

なぜなら、人間は7個以上は多いと脳が感じ拒否をするからです。

だから、今日から「一番大きな数値5個」だけにマーカーを引いてください。

それだけで、会社の状態は把握できます。


【結論】決算書は「大きい数値5個」だけ見れば一瞬で掴める

人間が瞬間的に保持できる情報の数は「7±2個」と言われています(心理学でいう「マジカルナンバー7」)。

ことわざでも「七転八倒」「八方美人」と言うように、人間は「7」を超えると「多い」と感じて脳が拒否反応を起こします。

「えっ!?さっき7個って言ったのに、5個でいいの!?」と思いましたか?

そう思ったあなたは超真面目です!経理の才能があります。

ですが、脳をフリーズさせずに素早く会社の状態を掴むには、さらに絞った「5個」がベストです。

なぜ「7個」ではなく「5個」に絞るのか?

情報量は少なければ少ないほど、脳への負荷が減り行動に移しやすくなります。

まずは5つの大枠を掴むことで、会社の特徴や全体像が瞬時に浮かび上がってくるからです。

迷ったら損益計算書(P/L)の大きい数値からマークしよう

「どこから見ればいいか分からない」という方は、以下の手順で進めてみてください。

  • 貸借対照表(B/S)が苦手な人
    まずは損益計算書(P/L)の中から大きい数値5つを選んでマーカーを引く。
  • 貸借対照表(B/S)も読める人
    損益計算書(P/L)の大きい数値5つを見たあと、貸借対照表(B/S)の大きい数値5つを選ぶ。

プロの税理士も「大きい数値だけ」に絞って分析

なぜ、たった5つの数値を見るだけで十分なのでしょうか?理由は2つあります。

数値のプロ(会計士・税理士)も全部は見ないから

プロの会計士や税理士も、短い時間でクライアントの状況を把握しなければなりません。

そのため、すべてをじっくり見ている時間はなく、会社の特徴をあらわす「大きな数値」から優先して確認しています。

実際、私が上場準備の現場にいた頃、会計士の先生に「こんなに沢山の数値がある中で、どうやって素早く分析しているのですか?」と尋ねたことがあります。

すると「大きな数値から順番に見ている。それが終わったら次の数値を見るというように、影響度の大きい場所から潰している」という答えが返ってきました。

プロもやっているアプローチなのだと確信した瞬間です。

「影響度の大きい算数」から手を付けるのが一番合理的だから

決算書は会社の特徴を映し出す鏡です。ビジネスにおいて利益を上げる際、1万円の10%(1,000円)の変化よりも、100万円の10%(10万円)の変化のほうが圧倒的に影響力があります。 つまり、金額が大きい「影響度の高い場所」から手を付けるのが、最もシンプルで効果的なアプローチなのです。

「楽=効率化」と捉え直して、今日から実践しよう

「でも、苦手な部分もちゃんと見たほうがいいのでは…?」 そう考えるあなたは、バランス感覚に優れた超優秀な日本人です。大丈夫です。

大きい数値5個の確認が終わったら、必要に応じて次の5個に移ればいいだけのこと。

決して「見ない」わけではありません。

また、「楽をするのは悪いことだ」と感じる方は、「楽=効率化」と言葉を置き換えてみてください。言葉の定義を変えるだけで、驚くほど行動しやすくなります。

まとめ:自社の決算書を出して大きい数値5つに蛍光ペンを引こう

難しい知識を詰め込む必要はありません。

まずは今日、あなたの会社の決算書を引っ張り出して、一番大きな5つの数値に蛍光マーカーを引くことから始めてみてください。

たったこれだけで、会社の状態が面白いほど見えてくるはずです!


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